金融転職 ホーム > 監査法人の転職・求人 > 公認会計士のFAS業界への転職
監査法人に勤める公認会計士の最初の転職先として、まずFAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)が挙げられます。FASには、大まかに区分するとBIG4系監査法人系列、中小監査法人系、ブティック系と分かれます。
BIG4系FASの場合、トランザクションサービス、バリュエーション、M&Aアドバイザリー、企業再編、フォレンジックなどの部門がありますが、部門によって選考基準や必要とされるスキルも異なってきます。 監査のみの経験でFASに転職する場合、転職後に業務について行けるか不安に感じる公認会計士も少なくありませんが、トランザクションサービスであれば監査と手順が似通っているため、転職後も比較的スムーズに業務に取り組むことが出来そうです。また、バリュエーションであれば公認会計士としてのスキルが活かせます。
M&Aアドバイザリー、バリュエーション、フォレンジックなど特殊なスキルが必要とされる部門では、事業会社や金融機関など公認会計士以外の人材も採用しており、年齢も40歳位までの求人も見受けられます。一方、監査経験しかない公認会計士だと、おおよそ30歳位までの年齢制限があります。
BIG4系大手FASでは、マネージャー職になれる人材は限られており、そのため、30代半ば以降になってくると「管理職になれた人材」と「管理職になれなかった人材」とに分かれ、その後の転職活動での評価が異なってきます。そのため、大手FASでキャリアを積む場合は、マネージャー職以上に昇格することも意識して勤務することが重要です。
大手FASで扱う案件は、規模が大きいことから、将来独立を考えている公認会計士にとっては、独立に直接プラスになる経験は積みにくいものの、業務の基本は同じである点、業務の手順やクオリティが高く、経歴に泊がつくという点から独立に有利と考えられます。
大手FASに勤務していても、デューデリジェンスのみしか経験していないと、投資銀行へ転職するには30代位までと年齢で縛られますが、バリュエーションやM&Aアドバイザリーなどの業務を経験していると、40歳代でも投資銀行などへの転職が可能性となります。また、企業再編やM&Aアドバイザリーの経験者でマネージャー職の経験がある場合には、ハンズオン型PEファンドへの転職が可能となります。
また、フォレンジック等の特殊分野のサービスラインでのキャリアを積むと、特殊な分野であるゆえ一般的な公認会計士とのキャリアを差別化でき、その後の転職先はコンサルティングファームや事業会社などへの転職が可能となります。