バイサイドアナリスト
バイサイドアナリスト
一般的にバイサイドアナリストとは、資産運用会社(アセットマネジメント)の調査部、生保の有価証券部、銀行の市場営業部、信託銀行の年金運用部、公的年金の運用部門等機関投資家サイドに属する証券アナリストをいいます。バイサイドアナリストが担当企業を調査し、提供する情報や作成するアナリストレポートは、自社のファンドマネージャーが投資をする際の情報を提供することで、自社が運用する資金のパフォーマンス向上のみに使用されます。
アナリストの職務内容の基本は、担当企業を調査し、定性的な情報を「企業価値」という定量的な情報に置き換えることです。それはバイサイドアナリストもセルサイドアナリストも同じなのですが、調査情報をどこに発信するのかが、両者ではまったく違います。セルサイドアナリストが調査した情報は、顧客である社外の機関投資家のファンドマネージャーやバイサイドアナリストへ提供されます。また同時に、口頭で社内の営業マンへ伝えられ、そこから営業が情報をファンドマネージャーやバイサイドアナリストへ伝えます。
これに対してバイサイド・アナリストのアナリストレポートは機密性の高い情報であり、その内容が外部に出ることはありません。それは自社で運用している自己資金や運用の委託を受けている資金の運用のためだけに活用されるからです。バイサイド・アナリストとしていくつかのセクターを経験した後、ファンドマネージャーとなることは、運用業界のひとつのキャリアパスとなっています。