年金運用や機関投資家等の資産運用を行う投資顧問会社のオペレーション業務を投資顧問バックオフィス業務と呼び、金融スペシャリストとしてのキャリアとして運用業界では高く評価されている。
投資顧問オペレーション業務の主な内容としては、①売買を行った外国株式、国内株式、外国債券、国内債券、先物、オプション、為替、国内籍及び外国籍投信などの属性情報のシステム入力業務、有価証券の約定処理業務などの入力データ確認業務、②ファンド属性、口座開設、運用報酬等ファンド情報に関する保全業務、保有銘柄の属性、時価、権利等の銘柄情報に関する保全業務、有価証券を売買する際に必要となる保全業務など、③受託資産(投資有価証券やキャッシュなど)を実際に管理している受託信託銀行のデータとの照合業務がある。
投資顧問バックオフィス業務で使用するシステムとしては、株式会社野村総合研究所が開発・販売している、「T-STAR」と株式会社大和総研ビジネス・イノベーションが開発・販売している「FAIMS」があり、投資顧問会社の投資顧問オペレーション業務で転職をする場合、どちらのシステムの使用経験があるかが採用の重要な基準となる。
両社のシステムを使用し約定取引管理、残高評価管理、市場情報管理、信託照合管理、定型帳票出力に加え、運用報告書等の帳票作成業務やGIPS(グローバル投資パフォーマンス基準)に対応したパフォーマンス・要因分析等も行っている。
投資顧問オペレーション業務で転職する場合、必要とされるスキル・キャリアとしては、配当金やクーポンの受取り、コーポレートアクション、投資顧問計理、約定取引管理、残高評価管理、市場情報管理、信託照合管理、定型帳票出力等がある。